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お金について考えてみる「億男」

※また書き直すと思う。取り敢えず思ったことと考えたことをメモしておく。

 

億男

億男

  • 発売日: 2019/04/08
  • メディア: Prime Video
 

前半は映画の感想を、後半はお金について考えたことを書いてみる。

 

映画の感想

面白かった。

主人公は3000万円の借金をしていて妻と離婚間際だった。そんな中で宝くじに当たって三億円を手にする。そして、その使い道を現在は富豪である親友に聞きに行く。しかし、三億円は親友に持ち逃げされてしまう。親友を追っていく過程で、親友の周りにいる富豪達からお金の意味を聞いていき、人ごとにお金の意味が違うのだと知っていく。最後はなぜ親友がお金を持ち逃げしたのか分かるという構成だ。

 

劇中で描写されたり語られる、お金の意味を考えながら観ていた。

  • 借金返済のために苦労して集めたお金
  • 偶然宝くじで当てたお金
  • 口車に乗せられて散財したお金
  • 安心のためにブランドに支払うお金
  • 所持することで安心感を得るためのお金
  • 貴方とは喋りたくないという意志でカフェテーブルに置かれたお金
  • 親友の安否を確保するために使ったお金

…etc 他にもあったけど割愛する。そして、最後に

  • 娘が喜ぶことを願った自転車を買うお金

という感じかな。

 

妻が離婚したかった理由は、お金で買うものの優先順位の不一致が原因だろう。妻からしたら、娘の将来のためには借金をしてでも習い事を続けさせるべきだと思っていた。一方で主人公である夫はそうではなかった。返済期間を減らすためにも習い事はさせない方が良いと思っていた。

お金が不足すると、お金の使い方の不一致による軋轢ができやすくなる。財布を一緒にしたのだから、大事な選択をするときには話し合わなくてはならない。相手が間違った選択をしたと思っても同じだ。主人公の夫婦にはそれが無かったのだと思う。金銭感覚のズレや価値観のズレがお金の不足によって明るみに出た。

これは話し合わないと解決しないと思う。劇中で娘に自転車を買って終わっていたが、これは正解ではない。正解に近づいたと言えるものだ。妻も夫が自分の意図していることを理解したのだと思いこんでいるなら何も進歩していない。思い込むことで、前向きに話し合うキッカケが得られるなら別だけどね。

お金が無くなって不味いのは、価値観を合わせるために使う話し合いの時間が薄れてしまう事だと思う。これが離婚原因に繋がっている。

それとお金が沢山あることで、価値観のズレを問題にさせないという方法もある。優先順位がズレていてもお金が沢山あれば順位付けせずに全部選択できる。それでもズレはある。なまじお金がある故に価値観のズレを気にしないせいで互いに心が離れてしまったりはすると思う。金銭感覚の基準を語り合う時間を持つのは、関係性を強固にするためにも良いのかもね。

お金について

「億男」を見て、お金について考えさせられた。

あくまでお金は手段だと思った。お金があれば選択肢が増える。買えるものが増える。同時に間違いの選択肢も増える。

人は一貫性を保とうとする生き物だ。誤った選択を繰り返せば、誤った価値観を形成しようとする。元に戻すには手がかりと時間が必要になる。お金を持って不幸になるのは、選択するための思考を放棄することから始まるんじゃないかと思った。お金を多く持っていようと少なかろうと同じはずだ。

何をしたいのか。何を一番大切にしたいのか。どうすれば大切にできるのか。それを自分なりに考えて決めれば、お金の意味は自然と決まる。判断する人が複数なら相談もいる。

お金をいきなり多く持つと、選択する意思決定を放棄しやすくなるのではないかと思った。お金に困っていれば、選択をする時に悩むだろうし意味を考えるだろう。その部分で悩まなくなる。後でもう一度買い直せば良いと思ってしまう。

三億円があったら

お金について考えてみる。自分にもし三億円あったら何に使うんだろうか。

  • 自然が溢れる場所に使い勝手の良い小さな家を買う
  • 読みたい本、考察したい作品を集めて楽しむ
  • 作品で何が表現したかったのかを考える
  • 吸収した知識から別の作品が作れないか考えて作る
  • 適度に運動をし、健康的な食生活をする

これ以上にお金を使いたいものはない。と言っても、凝ろうと思えばいくらでもお金を使う趣味ではある。安く済ませれる趣味でもある。

 

後は人のために何かをすることを学ぶかな。風邪の人に葛根湯を買ってあげるとか。誕生日に、その人にあったオススメの本を上げるとか。その人があったら嬉しいだろう情報を上げるとか。別にお金じゃなくても人のために何かできる。

自分が関わっていて信頼ができる人に何かをしてあげたいと思う延長上で、手段の一つとしてお金を使う。

 

一生で使わない多くのお金をそのままにしておくのは勿体無い。他に必要としている人の元へ流れていけばお金も本来の意味として使われるだろう。

けれど同時に、必要としていない人や渡してはいけない場面もあると考えている。その人が邪な心に囚われている時にお金が使われてしまうと、その被害が広がってしまうかもしれない。

お金は水のようなものだと思っている。川は人の乾きを癒やす。けれど、突然に川幅が大きくなると氾濫して周りに災厄をもたらすこともある。意図した選択によって、予め水路を掘っておけば氾濫することはない。

必要なところに必要なだけあればいい。劣悪な環境を変えるために、意図して人をよく変えるためにお金が使われたらいい。

そんな風に思った。