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SF小説をはじめて読んだ「ソラリス」の感想

 
あらゆる感情の中で、畏怖の感情を持った時に脳機能が向上するという、科学的な事実からSF作品に触れるときに畏怖の感情を体験したい。
実際に期待していた結果になって満足ができた。※以下ネタバレを含みます。
 
 
 
 このブログでは、きっと今までの読者もやっただろう。生きた惑星ソラリスの考察をしてみたい。してて楽しそうだし。

地球で生まれた人間の生活

人間は弱肉強食の世界で、脳みそを大きくさせる進化を通して、協力を基礎とする文化を築き上げ、人間は「より長く、健康的に、何世代も」繁栄することを全体の目的として生活をしていた。
その過程の中で、脳みそが大きくなったことは学習的な「遊び」や「好奇心」を生み出したし。協力的な文化は、未来や過去を考慮した人間社会での様式を作ることになった。目的に応じて研究されたり,組織が作られることもあった。
 
作者はこういった前提や過程が、異なる惑星の知的生命体には通じないのではないか。「未知とのコンタクトを人間社会の延長として考えていいのだろうか?」という懐疑的な目線を物語を通して語っているように思えた。

別の惑星の客観的な接触

もし、地球のようなルールがない惑星で育った生命体が、人間と接触をするとしたらどのような現象が起こるのだろうか。
 
ソラリスを判断するのに最適な情報は
  1. ソラリスは自身が形成している惑星の軌道を変える
  2. ソラリスは何らかの方法によってエネルギーを生成している
  3. ソラリスは1個体の生命体
の3つであるように感じた。それ以上でもそれ以下でもない形だ。
分かることから考えていきたい
主人公のケルヴィンが言っていたように、惑星が意味をなしていない行動をとるのはあり得ることだという解釈は間違っていないような気がした。
 
赤ちゃんが自分の身体を理解するために発音の練習をするように、ソラリスも学習するために何らかの現象を起こしているのであれば理解できる。
その現象自体を観察しても理解できず、「発音」するという長い過程を観察することで理解できる。また、「発音」に価値があると見いだせることで理解できる。この「価値がある」ということが判断できない場合は永遠に謎な現象のままだ。
 そこで、ここら辺の観察は一旦脇に置いておく。
ソラリスは自身が形成している惑星の軌道を変える
 惑星の軌道を変えることが出来るのは、原始よりも小さな構成単位を操ることができるからだと推測できる。物語中でも、ソラリス惑星内であれば不安定な粒子を操作できると書かれていた。その技術を使って、色々な物質を生成しては破壊する過程を繰り返している。
それから推測すると、ソラリスは惑星軌道を変えるための能力を持つように進化したが、その力を得ることで、人間が「脳」を拡大化させて「遊び」を得たように、イルカのような動物が娯楽で動物を殺したり、もしくは仲間を助けるのと同じ原理で溺れている人を助けるように、知能を持つことで本来の目的とは異なる能力を発揮するようになる。これについて語っているように思えた。それは「遊び」とも言えるし「暇つぶし」とも言えそうだ。
ソラリスは何らかの方法でエネルギーを生成している

 これは自分が考えた仮説なのだけど、ソラリスにしろ、他の惑星が繁栄するにしろ、エネルギー供給源は太陽か惑星の核エネルギーだと考えている。もしくは核爆発をソラリスの体内で起こしてエネルギーを取り出しているとかも考えるのも良さそうだけれど。とにかくエネルギー源がある。このエネルギーをどこからひねり出しているのか観察したら良さそうに思える。

ソラリスは1個体の生命体
ソラリスは惑星の中で唯一の生命体である。そのため弱肉強食のような「駆け引き」を遺伝子的にも持っていないと推測できる。そして、人間の身体と同じように、体内では細菌が生まれたり死んだりしていることも推測できる。
 ソラリスのはじめの方で、ソラリスのミモイトの生成と破壊は代謝活動に近いのではないのかと書いていたけど作者もそれを意識して書いたんではないかな。メタ的な考察か(笑)人間の身体を探検したらどうなるんだろうか。脳の中を探検したらどうなるんだろうか。と言った妄想をソラリスで表現しているように思えた。 

さいごに

この本を読み終わった後は夢から覚めた気分になった。物語の中で夢か現実か分からない描写が良く出てきたし。作者の名前がレムだし、レム睡眠と何か掛けているのかなと思いつつ読んでみると、睡眠中に現象が起こるのは確かだったし。作者は自己紹介をするときに「レム睡眠のレムですね」とか日常で言われてるから着想が引っ張られたのかなと思った。 そうして睡眠要素をちりばめたのかな。

それにしてもソラリス研究者たちはよく太陽が2つもある所で寝泊まりできるなと思った。遮光空間でしか寝れない人とかどうするんだろうか。自分だったら環境を想像するだけで行きたくない遠足だな。主人公のケルヴィン君の適応力がすごい。自分が快適な空間で睡眠を取れることに安堵している。

「自負と偏見」を読んだ

 
この本の登場人物であるダーシーの性格型はINTJかも。という記事が有って興味を持ち、「「高慢と偏見」を読むなら、おすすめの文庫はどれ? 各社版徹底比較! : 備忘の都」でお勧めされていた一番読みやすい翻訳を選んだ。
 
以下はネタバレが入ります。
自負と偏見 (新潮文庫)

自負と偏見 (新潮文庫)

 

 

教訓を考察する

この物語を通して作者は、性格との付き合い方を教えたいのだと思った。それを考えてまとめてみた。 

 

 自身の特徴を理解して調整する

単純な戒めの教訓
ダーシーは周囲に対して知らず知らずに高慢を持っていて、エリザベスはダーシーに対して偏見を持っていた。それによって、本来であるなら十分に実るはずの恋が実らなかった。だから、偏見を持つのは良そうね。高慢になるのは良そうね。という教訓の物語だったのかな。
開き直りの教訓
2人の恋がはじまったのは、歯切れのいい筋の通った話をするエリザベスにダーシーが心動かされたことだ。それならエリザベスが持っていた偏見は仕事をしている。そして、ダーシーが高慢な精神によってエリザベスのことを一途に思えたのも恋が発展した理由になる。だから、偏見と傲慢も恋には役に立つ場合もあるという教訓にも聞こえる。
 
この相反する教訓をまとめると、ダーシーには高慢なところがありエリザベスは偏見を持つことがある。それぞれが自身の短所を理解することで、時には自分の考察を置いて互いの意見を取り入れることで、なるべく公正な判断が出来るようになる。

どのような結婚や付き合いが良いのか

自分の性格と相手の性格で補い合えるか
結婚や付き合い型に対する教訓の目線も見える。エリザベスの結婚、姉の結婚、妹の結婚、親友の結婚を並べて対比させている。その中でもエリザベスや姉の、結婚の意図の方が大事なのだと暗に作者は告げているように思う。
  • 一緒に居て信頼できる仲間なのか
  • 自分達の生活をより良くする中で、利害が一致する
  • 一生を安定して暮らすための資金が見通せるか
 ここら辺を上げているように思えた。

自分なりに気を付けたいと思えたこと

自分の中にある高慢さを意識して真摯に生きるよう心掛けよう。元々、ダーシーのようにコツコツと善行を積んでいる人間でもないので尚更意識して行けたらいい。真摯さも追加で持ち合わせたいものだ。(笑)
 
エリザベスがダーシーのためを思って語っていた。「ダーシーは笑われるのに慣れたらいい。」というのは、笑うことで過去の自分を切り離して考え、客観的に捉えられるようになる一歩なのだろうとも思えた。
 
ダーシーの言葉を借りるなら、自分の失敗を笑って話せるようになるには「勇気より時間が必要ではあるけどね。」とは思う。ゆっくりと変化する目線で行こう。急いで体調を崩すよりはいい。

作品として

最後に作品として評価してみる。

  • 姉妹が5人も出てくるから、はじめは誰が誰なのか分からなかった。登場人物が個性的になると分かりやすくなった。
  • エリザベスの心情と地の文が入れ替わり立ち代わりで出てくるので、途中からエリザベスが読者に語り掛けているようにも思えた。筆者が技法を使って、読者に印象深く残そうとしていたんだろうね。
  • 作者が教訓的な目線を伝えたいのが理解できた。それなのに「教訓教訓」をぎっちりと感じさせるような内容でも無かったので読みやすいのも良いところ。

 

時代と国も違うので価値観が異なるのが奇妙で新鮮だった。興味が持てたので、この時代の他作品も読む気が沸いた。良い作品に出合えた。

 

 

人間の共感ってすごいね

 「共感脳:ミラーニューロンの発見と人間本性理解の転換」を読んだ。心理に関する約100個の論文から、共感をテーマに人間の普遍性を教えてくれた。実験の対象は主に人間を取り扱っていた。

 

 

ミラーニューロンとは

 wikiは便利だ。本の内容は実験内容について触れていて理解が深まった。

ミラーニューロン(英: Mirror neuron)とは、霊長類などの高等動物の脳内で、自ら行動する時と、他の個体が行動するのを見ている状態の、両方で活動電位を発生させる神経細胞である。他の個体の行動を見て、まるで自身が同じ行動をとっているかのように"鏡"のような反応をすることから名付けられた。他人がしていることを見て、我がことのように感じる共感(エンパシー)能力を司っていると考えられている。引用wikipedia

本書で扱っていた一部でミラーニューロンが活性化したもの

  1. 人の手が触られているのを見ると、自分の手が触られているように感じる
  2. 他人の痛みを自分の痛みとして捉える
  3. ピアノを習っていた人がピアノ曲を聴く
    →経験をしていると、未経験者とは別の脳部位も活性化する。

と言ったことがミラーニューロンの観察で分かったみたいだ。1と2あたりは、映画を観ている時にも起こるね。3は経験値を詰んでおけば、見える世界が変わるんだなと思えた。いろいろな経験をして知覚を増やしていきたいね。

赤ちゃんの発話

機械学習にも使われてそうな法則が出てきた。

ヘッブの法則(ヘッブのほうそく)... ... ニューロン間の接合部であるシナプスにおいて、シナプスニューロンの繰り返し発火によってシナプスニューロンに発火が起こると、そのシナプスの伝達効率が増強される。また逆に、発火が長期間起こらないと、そのシナプスの伝達効率は減退するというものである。 引用wikipedia

赤ちゃんって生後1ヵ月で母音に似た音を発声して、生後4ヶ月までに子音が加わって、12ヶ月で発話で遊ぶという、段階を経て"声"を習得するんだね。知らなかった。遊ぶことも学ぶことに含まれるんだな。 

  • 自分が出来ない動作ではミラーニューロンが活性化しにくい
  • 赤ちゃんが発話出来るようになると、大人の会話を聞いて学習する

赤ちゃんには沢山の言葉を掛けてあげると良い。と言われるけど、その理由が共感能力が働くことで自分が完全に発話出来なくても学習できることだと知れた。本書では取り上げられてなかったけど、絶対音感とかも近いと思う。子どもの頃は共感能力が高いから、暗記学習が上手くできると言うのも関係していそうだ。九九とかも幼い年齢に覚えないと大人で暗記するのは難しいと言われたりするよね。

発話出来るようになった赤ちゃんには色々な言葉で話しかけよう。

他者を理解するとき

 人の行動を推測するとき2種類の方法が取られるみたいだ。これが複雑に交差して、他者の理解を促すみたい。
  1. 自分が経験した感情から推測する(共感ベース)
  2. 相手行動の観察を通して推測する

1でも自分の経験をベースに置いているので、相手と自分の感じ方が違うことで共感のすれ違いが起きる場合もあるようだ。2とかは推測するための理論組み立ての話だと予測できる。

 他者を理解するコツ
  1. 相手と同じ行動、ポーズを取ってみる
  2. 相手と同じ表情になる経験を思いだす

1はやった時に、相手がテクニックを知ってたら逆に白けるようだから使う機会はなさそう。共感しているから相手と行動を合わせるのか、行動を合わせるから共感するのか、卵と鶏のどっちが先か分からないやつだ。無意識の自分が相手に共感していたのか確かめるのに使ったらいいと思う。

2はやってても変では無さそう。知らない経験談だけど、こういう感情に近いのかなーと想像しながら話を聞くのに使えそうだ。

倫理感を変えるには

道徳とか倫理は、共感だったり感情ベースで構成されている。意識的な判断がベースで捉えられているわけではない。そこで、道徳や倫理を一新するためには感情に訴えかけることが推奨されていた。

意識的な判断を、いかに解釈しやすい感情に訴えかけたものに加工するのか。伝え方の技法を学ぶためにセンスを高める?多くの人に伝えようと思うと大衆的なセンスが必要になるんかな。伝わる人に伝わればいいかな感はあるんよなあ......

自閉症について

自閉症の人と健常者の違いがミラーニューロンをテーマに書かれていた。理解が深まった。自閉症の人は相手への共感速度が遅いと言う特徴があり、年齢を重ねることで反応が早くなるようだ。親が自閉症である子どもに対して諦めてしまい、大事な発育時に知的な刺激が得られない方が危険であると語っていた。

それと、年齢が経ってからニューロンが活性化する人は人間関係が充実する統計も出ているようだ。経験を増やすことで、結果的に色々な人との交流が増えるとも考えられるかな。

サイコパスについて

サイコパスの特徴のひとつである、共感能力の欠如をテーマに語っていた。サイコパスについてはwikiのが詳しいかもしれない。精神病質 - Wikipedia 分類の仕方に諸説あるみたいだね。共感能力が欠如していて反社会性があるのがサイコパスだと捉えていいかな。

共感能力の高さとか低さに関しては遺伝的な要因、後は環境要因で共感性を失うこともあるだろうね。環境要因では逆に共感性を強める場合もあるとは思う。

本書で述べられていた、法律はサイコパスのためにあるという解釈はあっていると思った。サイコパスに限定するだけでなく利益を搾取する人を除外して、協力関係を結びやすい風土を保つのが発展には必要だと思う。

関連本

霊長類学者によって書かれた本。チンパンジー属のボノボに対して行った、共感に関する実験を主に引用してあった。4か月前に読んでいて共感への関心が髙まった。「2010-07-23 - 思ったことを「メモ」に書いておく」のブログを見返すと内容を思いだせる。動物実験ではあるので人間に対して行った実験よりは説得力には欠けるけど、関心を寄せるには良い本だと思った。

共感の時代へ―動物行動学が教えてくれること

共感の時代へ―動物行動学が教えてくれること

 

 気になっている本です。内容を推測するなら「共感の良さは社会の団結力を高める。一方で反共感性の良さは、衝動に寄らない倫理感を一新するのに役に立つ、ルールを変えるのに役に立つ。」と言ったところかな。ルールを作ったとしても広めるには共感能力が必要にはなるね。

反共感論―社会はいかに判断を誤るか

反共感論―社会はいかに判断を誤るか

 

 

「重力で宇宙を見る」を読んだ

 

宇宙に関する知識をあんまり持ってないから、入門書から読んでみた。次も入門書読もうと思っている。前に興味でて調べたM理論とか、超弦理論の本も読んでみるの面白そうだ。

重力をテーマに、科学会での有名な著名人をさらっと紹介しつつ好奇心を引っ張てくれる良書だった。この本の内容でSF映画インターステラーに触れられていたので、著者も観てたのだろう(笑)

重力で宇宙を見る

重力で宇宙を見る

 

 

重力波は時空を歪ませることが出来る。重力は物質が密集することで生まれる。面白いよね。この動画の実験風景で布を時空として考えているのが理解しやすい。

 

www.youtube.com

重力波について

惑星がぶつかってブラックホールになり中性子星を作る。その際に出来た残りカスが、重力波として四方八方に飛散する。

アインシュタイン一般相対性理論で、だいたいの現象を説明できるけれど、実際の重力波の観察には誤差が含まれているので、重量波の観察がこれから2020年2030年で精度が良いものが出てきて、アインシュタインの式が正しいか正しくないか分かりそうだ。

重力波の観察にはレーザーが用いられていて、つい最近にレーザーの仕組みを学校で学んだ身としては関連があって面白かった。

誤解してたこと

暗黒物質と暗黒エネルギーって別ものなんだね。

映画「セッション」の感想

 

レビューを見ると高評価押してる人多いけど、自分には響かなかったかな。酷評してるから苦手な方はブラウザバッグ推奨です。

これは映画の内容に関しての感想です。

映画を観終わった後は感動していました。が、「感動する=正しさ」ではないので、そこは気を付けていきたいところです。それと流れている音楽自体はとても綺麗でした。また教師役を務めていたシモンズさんも圧巻の演技でしたね。最後のシーンは確かに緊張しました。

 この作品は「LALALAND」でも知られるデイミアン・チャゼルによって監督された。「LALALAND」同じく、この人の作品はフランス映画をリスペクトしている側面があるので、映画を観た後の感情や余韻を楽しませたかったとみてます。その面ではきっちり表現できていたと思います。

考察を入れていくと、この作品はリアルサスペンスホラーのジャンルに入ると思います。

session.gaga.ne.jp

 

言いたいことは、この本が言ってくれてます。知識は使い方を間違えたら人を傷つける。知らなくても傷ついてはいるけど。

影響力の武器[第三版]: なぜ、人は動かされるのか

影響力の武器[第三版]: なぜ、人は動かされるのか

 

どうやったらいい練習が出来るのか

練習にはモチベーションが必要だけど、それは情熱というよりは習慣というのが正しい。前にやっていたから癖でやっているという発想だ。

また練習には適度な緊張感とリラックスした中で集中することが大事だ。不安の気持ちが有りすぎたり緊張し過ぎると、本来の集中力が使えなくなる。

その道で卓越した才能を持つためには、集中力が極度に上がった状態のフローが欠かせない。この状態になると、周りへの注意が消えて動作にだけ集中できるようになる。この感覚を覚えることで通常よりもはるかに高い精度の成果を出すことが出来る。

そういう意味では、この映画では集中力を高めるための癖が主人公にはあったと言える。

入団の儀式、カルト

人間には厳しい逆境を乗り越えて得たものは、価値があると見なす性質がある。それによって、人類は厳しい環境下で生き残ることが出来た。

「厳しいことがある→乗り越える→良いことがある」

という形を取るときに、その厳しさを肯定する節がある。人間は一貫性を持っていたいと強く願うから、全ての課程が大事だったと思うことは自尊心や自信へと繋がる。

それが間違った形で安定することがある。カルトで入団する際に集団でリンチを行って入団を許可させる場合がある。入団する者は「厳しいことがある→乗り越える→良いことがある」の思考スイッチが入って、組織へ精神的に愛着を持つようになる。公的な手法で何度もサークルは解体させられるが、以後も水面下で出来てしまっていたちごっこになるみたいだ。

厳しいだけの指導を経験した場合、印象には残りやすいがあんま意味ない。印象に残りやすいが故に継承されやすい。理知的に制御していくしかない。

過労死で亡くなった方、学校で体罰を受けた方を考えても、これを賛美するのは時代錯誤ではないかな。それと、成果には精神的圧力ではなく極度の集中力こそ大事だとみんな知って欲しい。そのためには精神的な安定感がいる。

良いチームの定義とは

良いチームは互いへの好適なフィードバックが多く飛び交っている。ビジネスで賞賛されるのは、1つの指摘に対して4つのほめ言葉というように、チーム内での団結感が大事だと言われる。

監督が経験した高校の部活体験から着想を得ているようだけど、罵倒が飛び交うシステムは教師としてどうかしている。好適なフィードバックと、集中しやすい環境下で伸ばすしかないさ。ちなみに、テニスで活躍した大阪なおみ選手のコーチは好適なフィードバックが多いみたいだね。

「なおみには純粋な心」自信与えた若きコーチ : スポーツ : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

大坂なおみとサーシャ・バイン。初タイトルに敏腕コーチとの出会い。 - 女子テニス - Number Web - ナンバー

 

エストニア調べた

 

エストニアがIT立国と呼ばれているようなので、どのような国なのか調べたくて本を読んでみた。

エストニアを知るための59章 (エリア・スタディーズ111)

エストニアを知るための59章 (エリア・スタディーズ111)

 

 この本ではエストニアの歴史や特産や伝統の現状が知れた。もっとエストニアのIT立国としての話が読みたくなった。ので追加で読んだ。

未来型国家エストニアの挑戦  電子政府がひらく世界 (NextPublishing)

未来型国家エストニアの挑戦  電子政府がひらく世界 (NextPublishing)

 

 エストニアは役所手続きをすべてITで行えたり、買い物でのキャッシュレスが進んでいる国だと知れた。また、文化的な側面や経済的な側面での問題や課題が残っている国なのだと知れた。EU参加国で、男女の経済格差が一番大きい国とも言われている。世界ランキングで見たら日本はエストニアよりも格差が大きいけどね。

 

また電子国家として成立するには、ITに慣れていない人の数がネックになるように感じた。

エストニア人口ピラミッドは日本と同じように釣り鐘型をしている

https://www.populationpyramid.net/ja/%E3%82%A8%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%8B%E3%82%A2/2016/

 日本、生産年齢人口割合[15~64歳人口]

https://ecitizen.jp/ssds/Indicators/_A03502

エストニア

生産年齢人口(15~24歳) 11.2%
生産年齢人口(25~64歳) 54.7%

エストニアの人口 - 世界経済のネタ帳

 

エストニアの面積は九州と同じくらいで、人口は沖縄よりも少ない。そういった面で行政のサービスを実施するときに、県ごとでの対応が個々で決めやすいメリットがある。

という個人の意見で読んでたんだけど、情報処理は多数の方が効果を発揮するから、日本こそ導入してみる価値はあるという切り返しが有った。人数ではなく割合で見たら出来そうな気もする。生産年齢人口割合は同じくらいだからね。

セキュリティに関して

 エストニアでは電子署名を導入している。はんこや紙の書類よりも偽造が起きにくいと言われている。日本ははんこを持ってないといけない訳だけど、サインで済ませれるのは便利だね。

  • 公開鍵暗号使ってる
  • 海外のサーバにデータのバックアップ取ってる
  • DOS攻撃(通信機器に無意味なデータを送りまくってパンクさせる)で一時的に使えなくなくなった過去がある:これは結構恐いと思うんだけど
  • ICTカードが個人認証として使われている

 

 実物が偽造されるのと、IOTの資料が偽造されるのどっちがセキュリティ面で優れてるんだろうか。作業効率で言ったら断然ネットの方が良さげだから、移行して作業効率の手間を省いた分を良い政策に分けてほしい気持ちはある。

 見やすい資料をデータで渡されて記入したら、前に手書きで書いていた資料と同じ内容を書いているだけだった。のような機能も入れれそうだし。

面白かった政策

政治家の給料が、市民が貰っている平均給料の4倍以下になるように変動する
政治家は、議会で使う資料をPCで閲覧する
医療機関では個人認証が出来るので、薬手帳や検診結果もネットに保存されている。定期的に必要となる処方箋も、医者のネットでの許可で薬局に直接薬を取りに行ける。

インフラを最適に自動化して運用したいな。

 

コミュニティの話をする

 5年後までにコミュニティを作りたい。現在はコミュニティに参加させてもらって、どういうコミュニティを目指したいのかを気づくきっかけにしたい。

そこでコミュニティ関係の本を読んでみた。

クリエイティブ・コミュニティ・デザイン 関わり、つくり、巻き込もう (Next Creator Book)

クリエイティブ・コミュニティ・デザイン 関わり、つくり、巻き込もう (Next Creator Book)

  • 作者: 成瀬猪熊建築事務所,田北雅裕,服部滋樹,西村勇也,兼松佳宏,アサダワタル,大和田順子,林美香子,下山浩一,いえつく,松場登美,諏訪光洋,マエキタミヤコ,中村陽一,籾山真人,友廣裕一,秋田光彦,鷲尾公子,宮本武典,紫牟田伸子
  • 出版社/メーカー: フィルムアート社
  • 発売日: 2012/05/25
  • メディア: 単行本
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コミュニティについて語っている記事があった。どちらもコミュニティ運営者による記事なので参考になるはず。

祝、共著本『クリエイティブ・コミュニティ・デザイン』発売!greenz.jp 編集長が大切にしている「3つのつくる」とは? | greenz.jp

「コミュニティの鍵は貢献にある」ミラツク代表・西村勇也さんが考える、未来をつくるための"コミュニティデザイン"とは? | greenz.jp

再読したい......い?い。い

もう一度読みたい本だ。読んでると「確かに」とか「そういう目線があるのか」と言った気づきが得られるんだけど、具体的にどうするのかが見えてこない。問題にぶつかって悩んだときに読んでヒントを貰う本かな。

この本は著者が多く。人によって信じているものが違った。また話の構成が書く人で異なるので、具体レベルと教訓レベルの話が入り混じって整理が付かなかったかも。

  • コミュニティとチーム、組織の違い:貢献、ルール、目標
  • コミュニティには創造的な「対話」が必要
  • 人はすでに人と繋がっている
  • 町をつくるではなく使いこなす
  • コミュニティ外からの批判で、理に適ってないものは無視する勇気もいる

ここら辺が気になったかな。ううううんんん。消化できない。著者の意見をもっと掘り下げて聞きたかったな。良いこと書いてるんだけど、あっちこっちに矢印が飛んでいた。