ハッカーが現代の魔法使いのような描かれ方をしていた。ネタバレを含めて感想を言っていく。
作品の中で描かれるハッカーのイメージは、ゲームのウォッチドッグスのイメージが先にあったので、相手のPCや機材をハッキングして人を操って、重要なスキャンダル映像を使って脅迫をして、自分の目的を遂行するような物語になるか、
ハッカーを描くからには、やっぱり日本ドラマでもやってた「ブラディマンデイ」みたいに、ハッカー同士の騙し合い、義賊のようなホワイトハッカー行動を取りそうだなとも思った。
この映画で面白かったのは
- 叙述トリックで主人公の素性が語られていない
- 常にPC画面の映像から外を知っている
- 低予算?
という表現方法だったと思う。画面の切り替わりが少なく、PC画面で描写されるのが特殊でありカッコよかった。ハッカーに対するロマンを詰めて作ったという気持ちが伝わってきた。(笑)
最初は、主人公は、女優の追っかけをしている平凡なブログ管理人で、ハッカーに鴨にされて言いように脅迫されて、女優を脅迫して殺した()後に罪を擦り付けられるんだろうなと想像できた。
で途中から、実は脅されている冴えないブロガーではなく、本当は敵対していたハッカーに殺されたはずのハッカーであり、本当のブロガー君は眠らされており、復讐するために成り代わっていたというネタバラシがミソだ。
この視聴者を騙す構図がめちゃくちゃ興奮した。描くシーンをずらしたり、敢えてシーンを描かないことでミスリードさせる。この技法を取り入れた作品を久々に観たので楽しめた。
作者はこの映画で、騙し合いを行うハッカーのカッコよさを伝えたかったのだと思う。面白さの枠組みで言えば、ライアーゲームに近い気がする。あれも、騙し合いをしたのちに主人公が上回る勝ちを見せて終わる。観終わった後のスッキリ感が良い作品だった。
この映画で、車でかかっている曲もサイバーパンクぽさがあってカッコよかった。