淡々と読書する日々

~知的好奇心と癒しの感性~

多数決するより、各自で得点を割り振る方が総合意見として優秀じゃない?

 

追加して言うと、ポイントを付けるときに制限を付けると1票の重さが平均化されて尚良い。

 

 

多数決を疑う――社会的選択理論とは何か (岩波新書)

多数決を疑う――社会的選択理論とは何か (岩波新書)

 

この本は、経済学の教授が「多数決ってよく使われてるけど、別に1番優秀な選び方ではないよね」というのを反例を元に説明をしている。

読む前は、題名から推測して社会学要素が強い意見文かと思った。よくよく読んでみると数学的な考え方が元になっていて意外性が面白かった。

多数決でなくても良くない?

選択肢が5つの例だと、上から順番に「1位には5点、2位には4点……」と、それぞれの選択者に得点を割り振ってもらう。その結果を集めて総合得点が高かったモノが1位に輝くという投票方法だ。

この投票方法はボルダルールと呼ばれていて、コンドルセ・ヤングの最尤法と同じくらい投票に平等性を与えることが出来ると言われている。

このボルダルールが優れているのは、「票の割れ」に強いことが挙げられる。

 

問題は似たような候補が複数出てきた時に起こる。多数決での例を挙げてみる。

赤と青

例えば、好きな色を選ぶときに「青と赤」から選ぶとしよう。そのときの票結果が「青が6票、赤が4票」で終わった。

これで青が1番好まれる色となる。

赤と青と青緑

ここに青緑を加えて多数決を行ってみる。青緑が好きな人は、青が好きな人から移ってくるとする。そのときの票結果は「青が3票、青緑が3票、赤が4票」となった。

これによって赤が1番好まれる色として認識されるようになる。

青が選択されるべきでは?

これが票の割れ問題と言われる。青緑色が好きな人は2番目には青が好きなはずなので、1番好まれる色として青が選択されても良い。

ニーズに合った選択肢が増えることで、全く逆の選択肢が優位になってしまう。これを無くしたい。

 

ここでボルダルールを採用すると、きっちりと青が選ばれるようになる。多数決では1番目の候補以外は同律で0点と換算されるのと変わらない。ボルダルールでは2番目に良い選択肢も考慮に入れることで「票の割れ」を防ぐ事が出来る。