日本が移民を更に受け入れるなら
日本の人口減少について気になった。そののちに、移民政策によって人口減少の緩和を促す方法があることを知った。
人口減少を改善する方法で可能性があるのは、
- テクノロジーによって人手不足をカバーする:企業向け
- 移民を受け入れて働き手を増加させる:政府向け
- 生活を質素なものに変えていく:個人向け
この3つだと考えている。
政府が行動を起こすなら2だ。分岐するなら、メディアの報道と個人の選択で2か3へと。もしくは両方の未来が妥当と見ている。
日本でこれから移民を受け入れる可能性があるのなら、移民政策について調べた方が良いかもと思って読んでみた。
カナダでは学校のサブテキストで利用される本らしく、地名が詳しすぎて理解を放棄したところもあった。この本からは移民受け入れのアイデアを抽出しようと考えた。
カナダの移民政策
カナダの大ざっぱな流れ
ルールから決めること
タルボット入植地
入植の初期では、広大な土地をそれぞれの代表者に統治してもらっていた。ルールを作って、その土地で一緒に暮らす。
その成功した代表例であるタルボットを取り上げてみる。
- ルールに従わない人は追い出してしまう
- 入植民に献身的な助けを与える
先ずは法の整備から進めるのが大事
「GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代 (単行本)」でも、集団内で協力できる環境を作るためには、Taker(人から奪おうとする人)を遠ざけるのが一番効率的だと書いてあった。Giver(与える人)を増やしても、Takerがグループ内に居たら良い文化が育たない。
移民しやすくする
手ごろな価格で、大きな土地を小さく分割して売る
言語集団が小群を持つようにする
異なる文化、異なる言語を持っている人が集まっているコミュニティの中に、更にコミュニティがあるような状態を作り出す。
学校の中で趣味のあう友達とつるむのと似ている。これとは別でコミュニティ全体の統一感を出すための方針も必要となるだろう。
公立学校による全体統合。30年かかると見る
移民調査チームを組む:海外に潜在的な移民を調べて、積極的にカナダへの移住を促す
移民省を作る
移民受け入れの基準
個人:ポイント制度
家族:受け入れられている身内がいるなら了承される
人道的な救済
- 難民や、家を失った人を積極的に受け入れている
- 世界的に経済が落ち込んでいる時、戦争の時は受け入れは渋っていた
移民を受け入れるかを判定するにもコストがかかるのが問題だと書いてあった。判定コストを楽にしつつ、判定の整合性を上げる方法を考えたいところ。
海外での学術経験への理解が足りなくて、本当は能力があるのにポイント制で落とすこともあったらしい。
他、参考
移民に関する本ではこれが詳しく書いていて良かった。
移民が入ってきたときのメリットとデメリットを、数値を通して具体的に理解できる。一度目を通しておくと良いかも。移民受け入れをすると、受け入れ初めの年は治安は悪くなるが、2世代目が定着すると経済が活性化するメリットがあるという話が色々な研究者目線で書かれている。高いから図書館がおすすめ。
- 作者: ベンジャミンパウエル,Benjamin Powell,薮下史郎,佐藤綾野,鈴木久美,中田勇人
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2016/10/28
- メディア: 単行本
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