カナダから移民について学ぶ

日本が移民を更に受け入れるなら

日本の人口減少について気になった。そののちに、移民政策によって人口減少の緩和を促す方法があることを知った。

人口減少を改善する方法で可能性があるのは、

  1. テクノロジーによって人手不足をカバーする:企業向け
  2. 移民を受け入れて働き手を増加させる:政府向け
  3. 生活を質素なものに変えていく:個人向け

この3つだと考えている。

政府が行動を起こすなら2だ。分岐するなら、メディアの報道と個人の選択で2か3へと。もしくは両方の未来が妥当と見ている。

 

日本でこれから移民を受け入れる可能性があるのなら、移民政策について調べた方が良いかもと思って読んでみた。

カナダでは学校のサブテキストで利用される本らしく、地名が詳しすぎて理解を放棄したところもあった。この本からは移民受け入れのアイデアを抽出しようと考えた。

カナダ移民史―多民族社会の形成 (世界歴史叢書)

カナダ移民史―多民族社会の形成 (世界歴史叢書)

 

カナダの移民政策

カナダの大ざっぱな流れ

カナダはもともと先住民が住んでいた地域だ。イヌイットやインディアンが住んでいた。そこにフランスが入植してきた。諦めて帰っていく。次にイギリスが入植を行った。それから移民を受け入れて多文化国家が誕生した。アジア系が多いと言われるのは移民で入っている割合が多い。
 

ルールから決めること

タルボット入植地

入植の初期では、広大な土地をそれぞれの代表者に統治してもらっていた。ルールを作って、その土地で一緒に暮らす。

その成功した代表例であるタルボットを取り上げてみる。

  • ルールに従わない人は追い出してしまう
  • 入植民に献身的な助けを与える
大勢の人で共同体を作るにあたって、相応しいか相応しくないかを決めてフィルタリングするのは、多種多様な移民が入ってくる中では効果があった。ルールが公平性を保っているのが決めてだと思っている。
先ずは法の整備から進めるのが大事
フランスにしてもイギリスにしても、聖職者をはじめに送って宗教的な道徳心を広めてからスタートしたいという意思が見える。しかし、開拓をするための知識が十分ではなく取り決めを作るのには適していないようで、立法が出来たり法の整備によって入植地が発展していった。

GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代 (単行本)」でも、集団内で協力できる環境を作るためには、Taker(人から奪おうとする人)を遠ざけるのが一番効率的だと書いてあった。Giver(与える人)を増やしても、Takerがグループ内に居たら良い文化が育たない。

 

移民しやすくする

手ごろな価格で、大きな土地を小さく分割して売る
言語集団が小群を持つようにする

異なる文化、異なる言語を持っている人が集まっているコミュニティの中に、更にコミュニティがあるような状態を作り出す。

学校の中で趣味のあう友達とつるむのと似ている。これとは別でコミュニティ全体の統一感を出すための方針も必要となるだろう。

公立学校による全体統合。30年かかると見る
移民調査チームを組む:海外に潜在的な移民を調べて、積極的にカナダへの移住を促す
移民省を作る
移民を判断する権力を分散させて、移民政策を慎重に進めやすくした。
現在は前の移民省が持っていた権限が弱められているが、移民への人道的な支援を考える性質は変わっていない。
 

移民受け入れの基準

個人:ポイント制度
偏見などではなく実際の相対価値で決めたい。
教育、雇用機会、年齢、性格、英語とフランス語能力が基準になっている。
家族:受け入れられている身内がいるなら了承される
人道的な救済
難民のこと。経済難民は期待されていない。 
  • 難民や、家を失った人を積極的に受け入れている
民族的な組織の代表から出てきた議員達が政府に要求している。自分たちが良くしてもらった経験があるから、他の人にも与えたいと言う意思が垣間見える。
  • 世界的に経済が落ち込んでいる時、戦争の時は受け入れは渋っていた
移民を受け入れたら治安が悪化するけど、多文化社会として助けられた身としては助けたい。と、葛藤しているさまが見れた。戦争が終わった後は積極的に受け入れていた。
 
===
移民を受け入れるかを判定するにもコストがかかるのが問題だと書いてあった。判定コストを楽にしつつ、判定の整合性を上げる方法を考えたいところ。 
海外での学術経験への理解が足りなくて、本当は能力があるのにポイント制で落とすこともあった。 

他、参考

移民に関する本ではこれが詳しく書いていて良かった。

移民が入ってきたときのメリットとデメリットを、数値を通して具体的に理解できる。一度目を通しておくと良いかも。

移民の経済学

移民の経済学