発展する地域 衰退する地域: 地域が自立するための経済学 (ちくま学芸文庫)
- 作者: ジェインジェイコブズ,Jane Jacobs,中村達也
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2012/11/07
- メディア: 文庫
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1986年に書かれた本だ。 作者はジャーナリストであり、経済学者ではない。学術的な価値はないかもしれない。
また、この記事は本に影響されて書いたものです。読書を積み重ねて、自論が変化する可能性があります。
本の内容をざっくりと、発展する地域になるためには
箇条書きでざっくりと説明していく。
- 地域によって輸入製品をまかなうのが都市化の始まり
- 後押しするように地元の人たちは自分の地域に対して購入する、投資する
- 投資されたものは発展のための知恵や技術を見つけて地域に寄与することが大切
- 多面的に発展しなくてはならない。複数の種類と量をまかなう
- ある程度に大きくなったら、同じ程度に発展しているコミュニティと交流する。
地産地消の消費も確かに理があるが、儲けたお金でさらに技術や別の商品への投資をしなくては発展しない。サービス業も同じだ。
互いに企業が関与しあって、「そこでなくては立地の条件が悪い」と考えを持つようになるまで発展するのが目安だ。また、地域の受け入れがなくては芽は育たない。
逆にしてはならないこと
これも箇条書きで書いていく。
- 単一の品目のみに収入を頼る
- 知恵を出さずに儲ける方法を考えない
収入源をたくさんの方法に分化させる必要があり、知恵やアイデアに肯定的で挑戦力が必要になる。
- 誘致された企業で働くだけ
誘致された企業で働いて、企業の運用方法やどのようにして産まれたのかを学ぶことが発展につながる。同じものを作り出す政策が必要である。これは資産家が行うものと、地域による投資によってまかなわれる場合も含まれる。
働いたお金を 消費に回すのではなく、労働者で集めて別の企業を作るための投資に充てる。アイデアを作るために知識に投資する。
所感
都会から「そこそこ便利な地方」に移るときに、参考になる行動かもしれない。
都会への従属による かりそめの発展 と、都会への発展では基盤が違う。住む場所によって行動を変えていきたい。
個人レベルで当てはめるなら、資産運用の話と大差ないように思う。
自己投資、人間関係への投資、資産としての投資といったバランスを持つこと。このバランスは個人個人の人生設計で変化してくるんじゃないかな。