脳に良い生活習慣は、緊張感のある楽しい交流を味わうことだってさ。
今回はマインドフルネスは省きます。
- 作者: アルバロ・フェルナンデス,エルコノン・ゴールドバーグ,パスカル・マイケロン,山田雅久
- 出版社/メーカー: CCCメディアハウス
- 発売日: 2015/10/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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脳はどう変化するのか
年齢を重ねるほど
- 物事を多様な視点から観察できる
- 自分が持つ知識の限界を理解する
- 語彙力は増えていく
と言った前向きな研究結果がある。
脳の処理速度、ワーキングメモリ*1、記憶力、推理力
年齢による能力低下
- 20代後半から30代前半にかけて悪くなる:個人差あり
- 目新しくて複雑な情報を処理する能力が低くなる
前頭葉の発達が止まるのが20代後半というのを別の書籍で読んだ。それと同じ話かな。前頭葉は性格を司るところだから、25歳までには理想的な性格と生活習慣を手に入れた方が良い。
もしくは、どのような学習が必要になるのかを挙げて準備していたほうがい。一度学んだことがあったり類似性のある学習は、年齢が若い人よりも早く身につけれるという結果がある。
理想的な性格については、成りたい自分がしているだろう行動を起こすと良い。(性格は行動から)緩やかに行動して変化していくのだ。
脳機能の向上
年齢が高くなっても脳は変化する
- 学習や体験による刺激
- 教育、生活スタイル、自らが下す決断
自己コントロール能力は幸福度の点でも大事だ。自分で何かを決定する。挑戦する意欲が楽観的な性格も産んでくれる。
運動が与える脳機能の向上について
運動をしていると、
- 必要な情報に注目しやすい
- (準備、抑制、反応の切り替え)を行う大脳基底核が大きい
有酸素運動(水泳、軽いウォーキング、縄跳び:週3回の30~60分が望ましい)を長期間続けていると、更に
- 計画力
- ワーキングメモリ
- 抑制力
- マルチタスキング処理
と言った前頭葉で処理される能力が向上する。前頭葉は加齢で影響を受けやすい。
- 注意:記憶力を高めるわけではない
本書で勧められていた脳の鍛え方:他にも方法はありそうだ。
それぞれで鍛えられる脳の分野は異なる。別々の脳機能を高めることで相乗効果が得られるので、複数を習慣に取り組んでみると良いかもしれない。
ちなみに唯一、脳機能が下がったのはTVを観ることだったようだ。
今まで使っていなかった脳領域を使ってみるのが良いみたいだ。全部生活に入れたい。
ゲームが中に入っていたのは驚きだった。実況動画見るくらいならやった方がいいかも。
コミュニティによって得られるもの
友達や家族、クラブや地域コミュニティなどを通じて社会的につながっていない孤独な人は、
- 総死亡率が2~4割増加する
コミュニティの参加は健康面でも、情緒面でも大事だ。
コミュニティに参加すると良い一面が得られるのは
- 新規性:新しさ
- 多様性:複雑さ
- チャレンジ性
の面が含まれているからだと言う。コミュニティに参加して活動をするだけでも良いが、特に
- 指向性のあるコミュニティ:読書クラブや政治活動
- 協力的な交流
- ボランティア
- 知り合いになろうとする交流
が良い一面を持っているようだ。まったく気の使わない交流は変化がないみたいだ。
男性に比べて女性が長生きなのは、ここがしっかりしてるからではないかと自分は思っている。
コミュニティでは質の高い交流が尚いい
認知機能と社会的な繋がりの規模には関連性が無かった。
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たくさんの人と社会的な結びつきがあるかどうかより、質が高くて満足できる結びつきが大切
といった考察も加えられていた。祖父母のカラオケ仲間についての話を聞いていると、良かったことや褒めたこと、褒められたことを聞かせてもらえる。こういう関係のことを言うのだろうか。
本書では、高齢での学習についてよく述べられていたので、祖父母や自分の老後を考えながら読めた。
*1:作業するときに一時的に覚える能力。計算したり、買い物リストを覚えるというにも使われている