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脳を最適化する」を読んで

脳に良い生活習慣は、緊張感のある楽しい交流を味わうことだってさ。

今回はマインドフルネスは省きます。

脳を最適化する ブレインフィットネス完全ガイド

脳を最適化する ブレインフィットネス完全ガイド

 

脳はどう変化するのか

年齢を重ねるほど

  • 物事を多様な視点から観察できる
  • 自分が持つ知識の限界を理解する
  • 語彙力は増えていく

と言った前向きな研究結果がある。

脳の処理速度、ワーキングメモリ*1、記憶力、推理力

年齢による能力低下
  • 20代後半から30代前半にかけて悪くなる:個人差あり
  • 目新しくて複雑な情報を処理する能力が低くなる

前頭葉の発達が止まるのが20代後半というのを別の書籍で読んだ。それと同じ話かな。前頭葉は性格を司るところだから、25歳までには理想的な性格と生活習慣を手に入れた方が良い。

もしくは、どのような学習が必要になるのかを挙げて準備していたほうがい。一度学んだことがあったり類似性のある学習は、年齢が若い人よりも早く身につけれるという結果がある。

理想的な性格については、成りたい自分がしているだろう行動を起こすと良い。(性格は行動から)緩やかに行動して変化していくのだ。

脳機能の向上

年齢が高くなっても脳は変化する

  • 学習や体験による刺激
  • 教育、生活スタイル、自らが下す決断

自己コントロール能力は幸福度の点でも大事だ。自分で何かを決定する。挑戦する意欲が楽観的な性格も産んでくれる。

運動が与える脳機能の向上について

運動をしていると、

  • 必要な情報に注目しやすい
  • (準備、抑制、反応の切り替え)を行う大脳基底核が大きい

有酸素運動(水泳、軽いウォーキング、縄跳び:週3回の30~60分が望ましい)を長期間続けていると、更に

  • 計画力
  • ワーキングメモリ
  • 抑制力
  • マルチタスキング処理

と言った前頭葉で処理される能力が向上する。前頭葉は加齢で影響を受けやすい。

  • 注意:記憶力を高めるわけではない
本書で勧められていた脳の鍛え方:他にも方法はありそうだ。
  • 読書
  • 文章を書くこと
  • モノポリーやトランプゲーム
  • クロスワードなどのパズルをすること
  • 組織化されたグループでの議論の参加
  • 音楽トレーニン
  • 新しい言語を学ぶ
  • コンピュータゲーム:アクション

それぞれで鍛えられる脳の分野は異なる。別々の脳機能を高めることで相乗効果が得られるので、複数を習慣に取り組んでみると良いかもしれない。

ちなみに唯一、脳機能が下がったのはTVを観ることだったようだ。

今まで使っていなかった脳領域を使ってみるのが良いみたいだ。全部生活に入れたい。

ゲームが中に入っていたのは驚きだった。実況動画見るくらいならやった方がいいかも。

コミュニティによって得られるもの

友達や家族、クラブや地域コミュニティなどを通じて社会的につながっていない孤独な人は、

  • 総死亡率が2~4割増加する

コミュニティの参加は健康面でも、情緒面でも大事だ。

コミュニティに参加すると良い一面が得られるのは

  • 新規性:新しさ
  • 多様性:複雑さ
  • チャレンジ性

の面が含まれているからだと言う。コミュニティに参加して活動をするだけでも良いが、特に

  • 指向性のあるコミュニティ:読書クラブや政治活動
  • 協力的な交流
  • ボランティア
  • 知り合いになろうとする交流

が良い一面を持っているようだ。まったく気の使わない交流は変化がないみたいだ。

男性に比べて女性が長生きなのは、ここがしっかりしてるからではないかと自分は思っている。

コミュニティでは質の高い交流が尚いい

認知機能と社会的な繋がりの規模には関連性が無かった。

  • たくさんの人と社会的な結びつきがあるかどうかより、質が高くて満足できる結びつきが大切

といった考察も加えられていた。祖父母のカラオケ仲間についての話を聞いていると、良かったことや褒めたこと、褒められたことを聞かせてもらえる。こういう関係のことを言うのだろうか。

 

本書では、高齢での学習についてよく述べられていたので、祖父母や自分の老後を考えながら読めた。

*1:作業するときに一時的に覚える能力。計算したり、買い物リストを覚えるというにも使われている

長期的な楽観を持とう

 
緩やかな、徐々に変化するポジティブ思考は良い一面を持っているのではないかと見てる。また、ネガティブであっても良い一面を取れるので、使い方次第だと見ている。
急激な変化とか、落ち続けるネガティブな思考が避ける対象かな。
 
この分野は発展途上ではあるが、将来性が見込める面白い研究だ。研究を重ねてメタ分析をして定説を打ち立てて欲しい。そして知りたい。
脳科学は人格を変えられるか? (文春文庫)

脳科学は人格を変えられるか? (文春文庫)

 
 

考えられた、現状を打破する取り組み

本書では、下の研究から楽観主義が良いよと書かれていた。それに対して自分なりの考察を入れてみたい。

楽観的な内容の日記を書いていた修道女は、悲観的な内容を書いていた同僚より、平均10年長生きしていた。

長生きに関しては諸説ある。自分が信頼が高いと思うのは

  • 食生活が向上した*1
  • 人と関わるコミュニティがある*2
  • 医療技術の発展している

あたりかなと考えている。だから、寿命が短い長いは間接的な影響だと見ている。楽観的だからコミュニティに復帰しやすいとか、コミュニティに入りやすいとかかな。食生活にも気を配るようになるかもしれない。

それが後々に良い影響を及ぼしているのではないかと見ている。

この研究を読み解いてみる

次の話が参考になるかもしれない。

  • 性格を変えるにはまず行動から変える。行動を変えることで脳の繋がりが新しく出来て、思考もそれに合わせたものが生まれてくる。=実際にどういう行動をとっているのかが大事

  • 不安を感じやすい人が多い国ほど、長生きする人が多い。例えば日本がそうである。=不安を感じるから将来に準備している

この研究の内容では、本人が悲観的なのか楽観的なのか分かっていない。書いた内容で判別している。

本書でも、楽観的な方が考えて実際に行動を起こそうとするという研究を述べている。逆に、考えて行動するから楽観的になれるとも見れる。

他に紹介されているのは、恐怖や不安を感じたときに思考出来ているのかが挙げられている。感情が先行した時に、それでも考えることを深めれるのかがトリガーのようだ。

どんな状況でも晴れる可能性を見いだそうという観点がいるのだろうか。落ち込んで感情を発散した後は、計画を立てて行動に起こすことで楽観性を高めるように心がけよう。

幼児期のスキンシップによって、その人間が成長する段階で幸福を感じやすいのか感じにくいのかが決まる

研究については別の本でも読んでいたので知っていた。前にブログで取り上げた気もする。

日本でも幼児教育を推していこうという取り組みが見られるのも、それが理由だろう。幼児期に特定の関わり方をしてあげるのは大事だ。

 

たくさんの言葉を掛けてあげる。感情を持って接する。ハグなどのスキンシップを取り入れる。

マインドフルネス

マインドフルネスに関しては他の記事を見たり、本でもたびたび紹介されるので知識は増えていく。色々方法はあるけれど、集中して雑念を取り払うことで感情をコントロールする癖を脳に着けてやるのが目的だ。

本書では、瞑想の言語表現を考えさせられた。

  • 否定的な感情が沸いたときに、それを観察する対象とする
  • 脳内で扁桃体を区切って観察をする:脳内で脳内を観察する
マインドフルネスや瞑想を行うと、感情を統御する部分に変化が起こるようだ。
これが強いと幸福度が強い、収入が高いという結果も出ている。
 
感情の取り扱いが上手いと新たに挑戦しやすくなるからだろうか。
己を知り相手を知ればなんとやらと言いますからね。
自分でやってる瞑想
  1. 目をつぶって鼻呼吸に集中する
  2. 吸って吐くときに、鼻の裏側を通る空気の流れに意識する
  3. 想像で空気の流れに色がついていると思っても良い
  4. それに集中し続ける
  5. 雑念が入って、別の思考をしそうになったら鼻に意識を向ける

これを繰り返してたら出来た。アイデアがやっている時に出てきたら、そのまま考えてメモしたりしてます。

*1:食生活のバランスに気を付けるともっと良いかも

*2:指向性のあるコミュニティだと尚いい

カナダから移民について学ぶ

日本が移民を更に受け入れるなら

日本の人口減少について気になった。そののちに、移民政策によって人口減少の緩和を促す方法があることを知った。

人口減少を改善する方法で可能性があるのは、

  1. テクノロジーによって人手不足をカバーする:企業向け
  2. 移民を受け入れて働き手を増加させる:政府向け
  3. 生活を質素なものに変えていく:個人向け

この3つだと考えている。

政府が行動を起こすなら2だ。分岐するなら、メディアの報道と個人の選択で2か3へと。もしくは両方の未来が妥当と見ている。

 

日本でこれから移民を受け入れる可能性があるのなら、移民政策について調べた方が良いかもと思って読んでみた。

カナダでは学校のサブテキストで利用される本らしく、地名が詳しすぎて理解を放棄したところもあった。この本からは移民受け入れのアイデアを抽出しようと考えた。

カナダ移民史―多民族社会の形成 (世界歴史叢書)

カナダ移民史―多民族社会の形成 (世界歴史叢書)

 

カナダの移民政策

カナダの大ざっぱな流れ

カナダはもともと先住民が住んでいた地域だ。イヌイットやインディアンが住んでいた。そこにフランスが入植してきた。諦めて帰っていく。次にイギリスが入植を行った。それから移民を受け入れて多文化国家が誕生した。アジア系が多いと言われるのは移民で入っている割合が多い。
 

ルールから決めること

タルボット入植地

入植の初期では、広大な土地をそれぞれの代表者に統治してもらっていた。ルールを作って、その土地で一緒に暮らす。

その成功した代表例であるタルボットを取り上げてみる。

  • ルールに従わない人は追い出してしまう
  • 入植民に献身的な助けを与える
大勢の人で共同体を作るにあたって、相応しいか相応しくないかを決めてフィルタリングするのは、多種多様な移民が入ってくる中では効果があった。ルールが公平性を保っているのが決めてだと思っている。
先ずは法の整備から進めるのが大事
フランスにしてもイギリスにしても、聖職者をはじめに送って宗教的な道徳心を広めてからスタートしたいという意思が見える。しかし、開拓をするための知識が十分ではなく取り決めを作るのには適していないようで、立法が出来たり法の整備によって入植地が発展していった。

GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代 (単行本)」でも、集団内で協力できる環境を作るためには、Taker(人から奪おうとする人)を遠ざけるのが一番効率的だと書いてあった。Giver(与える人)を増やしても、Takerがグループ内に居たら良い文化が育たない。

 

移民しやすくする

手ごろな価格で、大きな土地を小さく分割して売る
言語集団が小群を持つようにする

異なる文化、異なる言語を持っている人が集まっているコミュニティの中に、更にコミュニティがあるような状態を作り出す。

学校の中で趣味のあう友達とつるむのと似ている。これとは別でコミュニティ全体の統一感を出すための方針も必要となるだろう。

公立学校による全体統合。30年かかると見る
移民調査チームを組む:海外に潜在的な移民を調べて、積極的にカナダへの移住を促す
移民省を作る
移民を判断する権力を分散させて、移民政策を慎重に進めやすくした。
現在は前の移民省が持っていた権限が弱められているが、移民への人道的な支援を考える性質は変わっていない。
 

移民受け入れの基準

個人:ポイント制度
偏見などではなく実際の相対価値で決めたい。
教育、雇用機会、年齢、性格、英語とフランス語能力が基準になっている。
家族:受け入れられている身内がいるなら了承される
人道的な救済
難民のこと。経済難民は期待されていない。 
  • 難民や、家を失った人を積極的に受け入れている
民族的な組織の代表から出てきた議員達が政府に要求している。自分たちが良くしてもらった経験があるから、他の人にも与えたいと言う意思が垣間見える。
  • 世界的に経済が落ち込んでいる時、戦争の時は受け入れは渋っていた
移民を受け入れたら治安が悪化するけど、多文化社会として助けられた身としては助けたい。と、葛藤しているさまが見れた。戦争が終わった後は積極的に受け入れていた。
 
===
移民を受け入れるかを判定するにもコストがかかるのが問題だと書いてあった。判定コストを楽にしつつ、判定の整合性を上げる方法を考えたいところ。 
海外での学術経験への理解が足りなくて、本当は能力があるのにポイント制で落とすこともあったらしい。 

他、参考

移民に関する本ではこれが詳しく書いていて良かった。

移民が入ってきたときのメリットとデメリットを、数値を通して具体的に理解できる。一度目を通しておくと良いかも。移民受け入れをすると、受け入れ初めの年は治安は悪くなるが、2世代目が定着すると経済が活性化するメリットがあるという話が色々な研究者目線で書かれている。高いから図書館がおすすめ。

移民の経済学

移民の経済学

  • 作者: ベンジャミンパウエル,Benjamin Powell,薮下史郎,佐藤綾野,鈴木久美,中田勇人
  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2016/10/28
  • メディア: 単行本
  • この商品を含むブログを見る
 

 

何のコミュニティを作りたいのだろう

社会人になったらコミュニティを作る予定にしている。*1

そのために、社会人サークルに参加させてもらい参考にしている。主に参加させてもらっているのはボードゲームに関するもので、サークル内ではボードゲームを作ってみたり、ボードゲームで遊んでいる。

貯めたアイデアボードゲームを作っている人もいて、実際にテストプレイをしたりと、作成現場に身近に触れ合えて刺激になっている。

そこで開催主さんに、「コミュニティを作っていく際に、目的を持っていると続けやすい」とヒントを貰えたので、実際に自分がコミュニティを通して何がしたいのかを考えてみようと思った。

どんなことがしたいのか

  • 読書をベースにした知識体系で、世の中に役立つことを考えたり実践してみたい。
  • 社会問題の解決に目を向けられるようになるボードゲーム、解決策を考えるための練習としてゲームを作ってみたい。*2
  • 想像力、行動力を手助けするような動きが取りたい。
  • 言葉の表現力や気づきを伸ばすための、経験を重視する活動なんかも取り入れてみたい。

思いつく限りのことを並べてみた。具体的に行動を起こしてから流れに身を任せてみるってのも有りかな。もっと候補を挙げたい。

イメージとしては「アイデアが生まれる場所」としてのワールドカフェを参考にしている。

ワールド・カフェをやろう 新版 会話がつながり、世界がつながる

ワールド・カフェをやろう 新版 会話がつながり、世界がつながる

 

悩むところ

本当にしたいことは何なのか。この芯が立ってないと計画が崩壊するだろう。メンタルが持たない。先ずは理念に沿った経験をして、実感と想像が得られたら始めていきたい。

そのために参考になる経験とは何なのか。挙げてみる。

  • コアな読書会への参加
  • コミュニティを仕切ってる人から話を聞いてみる

これもまだ、何か物足りない気がする。こういう時は保留にして寝かしておくのがいい。また2ヶ月後ぐらいに考えをまとめてみよう。

コミュニティの構造とかも気になる。

*1:大学生中にコミュニティを作るか悩み中。小学校ボランティアに行った時の感覚と、プールで知り合ったおじさんが言っていた「老人ホームで将棋したい人がいる」というのを混ぜれないかなと思ったり。小学校6年生の頃に、将棋をお爺ちゃんに学んだ同級生に負けたのが悔しかった思い出がある。

*2:自己啓発よりは心理学からくる正しい考え方を作って欲しいから、そこがすれ違いあるかな。最初は人を大ざっぱに集めて、どんどん方向性を決めていくのが良いんだろうかな。

エルメスの日本支社代表に学ぶ

エルメスの文化を語ってくれる。ブランドを作るときに参考となるだろう。

エスプリ思考: エルメス本社副社長、齋藤峰明が語る

エスプリ思考: エルメス本社副社長、齋藤峰明が語る

 

 

種類を豊富にして洗練させる

 エルメスでは、お客さんが褒めてくれた話などを人づてで伝えるようにしている。代々の社長からも口頭で受け継がれる。例えば、「お客さんが困っていた時にこのような対応で感謝を貰った」という類だ。同じような教訓に収めて話を終えるので、本来なら一つの物語で良い。そうすると飽きてしまうことがある。

そこで、同じ結末であっても例え話の種類を豊富にして、少し違う話を聞かせる。

脳の体操にもなるし、視野を広げる機会として見習ってもいいなと思えた。ブログで例え話を挙げるときにでも使ってみる。会話でも使えるとグッドだろう。

広い視野

エルメスでは職人に対して、芸術や別の職人の元に通わせている。別の価値観でありつつも、「情熱」という基準で言えば同じ仲間との関わりがある。このようにして、自分の枠組みにとらわれずに広い視野を探して自由な発想を広げる

自分も関係ないなと思っているものでも、ヒントへの期待や遊びを持たせるのが良いなと反省した。共通点を見つけてヒントを探すような目線を持とう。

自分のスタンスを守る

ココシャネルの本を読んだときにも感じた。スタンスを守る。美学を持ち続ける。ここら辺はブランドには必ず必要だと感じる。

消費者の動向に流されないこと。自分たちの出来る範囲でやっていくこと。自分たちが納得したものを提供する。

消費者を絞っているから出来ることだろう。ものを知っている人に提供する。こういう視線がいる。

ライフスタイルを提供する

エルメスでは、商品を使う人が理想的なライフスタイルを送ってもらうように情報を発信している。ライフスタイルを提供する視線って良いなと思った。

 

心理学の話になるんだけど、ネガティブな話題に触れるとネガティブになってしまうという研究結果がある。

他人の感情に引きずられて落ち込まないようにする方法 | ライフハッカー[日本版]

これを考えたときに、自分のブログを見た人にどんな気分になって欲しいかを考えた。

 

明らかにポジティブな話題しか載せないのも自分の信条としては難しい。ネガティブだけど、知っていて間違いのない情報や新しい考え方に繋がるものもある。だから、今まで通りで「生活に役立つ」「考え方のヒントになる」「これからを見通す」と言ったものを発信していく。

 

そして、本の酷評で不快な気分にさせないようにする。酷評するぐらいなら書評は控える。本を非難するぐらいだったらもっと面白い本を読んで伝える方がどちらも楽しい。*1

いがみ合う人と居るよりは、切磋琢磨できる人と居る方が良い。本も人も似ている。

*1:前の書評は見直した限りで書き直している。

ココ・シャネルの伝記読んだ

生き方が強烈すぎてどこを抽出したらいいのだろうか。どん底を味わっているからこそ、予想がついてリスクを受け入れられるのか。

ココ・シャネル 時代に挑戦した炎の女 (FIGARO BOOKS)

ココ・シャネル 時代に挑戦した炎の女 (FIGARO BOOKS)

 

先週からブランドを作ることに興味があって探していた。挫折したので、まずは読みやすそうな本からヒントを得ようと思った。

シャネルの生き方

偏見だが、父親譲りの各地を飛び回る遺伝傾向と、シャネルの家の貧しさや生活環境が彼女の人格を形作っているように見える。シャネルが住んでいた地域の雰囲気が分かれば、更に予想が出来そうだ。

  • 恋人(たいがいがお金持ち)となった人から、金銭面、知識での援助を受けた
  • 野心家への金銭面の援助をした
  • 熱心に学び、自分の力でお金を稼ごうと考えていた
  • 自分が築いた仕事の哲学を深く信じていた

 シャネルが打ち出した服への機能性を追求する美学や、「コピーされるようになったら本物の印」 という名言は興味深い。

事業の発展の仕方

  1. 服屋で働いているときに、秘密で顧客と契約を交わして自分で服を作っていた。
  2. 知識に触れる機会を得た後に、後ろ盾を得て店を構える。そこでは顧客となる人が大勢いて、彼女はそこで自分の流儀で服を売る自信を付けた。
  3. 次に裕福な人が引っ越してくることを聞いて、地価の高い裕福な地域に服屋を構えて、前よりも更に高い値段で独特な服をしつらえるようになる。
  4. 知り合いを通じて芸術と触れ、香水の着想を得る。

あらかじめある物を新しい見方で作り直している。

順を追って成功している。どこかで踏み間違える可能性はあったが、踏み間違えても再挑戦できる範囲で行われているように見える。

気になること

ワンマン社長なので安定性を考えると少し不安に感じる。

仕事への信頼感は確かだが、恋や人間関係で不器用さも相まって苦労している。

「選択の科学」を読んだ

選択と言われると、なるべく系統だって行いたい。買い物に行くときは先に買うものを決めてから店に入る。前は時間がかかっていたけれど、意識して直してからは選択に時間がかからなくなった。

選択の科学

選択の科学

 

自己認識は変わっていくもの

わたしたちは一貫性のある人間像を作っていきたい。だが、別の行動を取ってしまう時もある。この時に自己矛盾を感じないようにする方法として挙がっていたのが興味深かった。自己矛盾を防ぐことで生活への満足度を高める。*1

  • つじつまの合う話を、新しく作り出して過去を作り変えてしまう。昔の記憶を忘れて上書きを行うと幸せの度合いが高いようだ。
  • 真実、道徳律、理想と言った抽象的な概念によって、自分の行動に意味づけをする。何か細かい変更があったとしても、状況に応じて概念を適応するので遠目から見ると一貫している。ただし、大まかな指針の変更がある場合は世間に伝えた方が良いらしい。*2
  • 昔からずっと同じ自分でなくても、自分であることに変わりわないと認識する。

新しい話を作り出すと聞くとある話を思いだす。事故で足を失ってしまった人が、新しい自分の生き方を語ることで生きる活力を見い出す話だ。当時は見えていなかった価値観をわたしは手に入れることが出来た、と前向きに作っていく。同じように挫折した時には、新しい物語を語ってみるのが良いかもしれない。小さな挫折でもそうだろう。こういう場面では、小説を読んでいる人の物語の引き出しが強いと感じる。それと、もし身近に物語が見つからなくて困っている人が居たら、手伝うのも悪くないかもしれない。押し付けるのではなく、引き出す形かな?

本心では望んではいない行動と自己像

人から見たときの自分の評価と、自分でつけている評価は違っている場合が多いので、長く付き合う人との認識の誤解は出来る限り一致させておきたい。

しかし、自分の自己像を守るために本当にしたい行動ではなく、別の行動を他人の前では選んでしまうときがある。

その時に大事なのが、自分を実際よりよく見せたいという誘惑に屈しないことだという。研究でも自分の選択を人に合わせて行った時よりも、流されずに選択をしたときの方が満足度が高かった。

2年前はこの仕組みを知らなくて、合わせることの方が多かったけれど自分ルールを設けてからは満足度が高いように思う。服を買うときは青>白>黒>緑から選ぶようにしている。食べ物はラーメンとジャンクフードは食べないようにしている。これが2年くらい続くと達成感があった。

人柄をさすもの

「あなたの人柄はなんですか」という自由な回答を得る面接では、面接官が自分と性格や興味が似た応募者にだけ興味を見出して、それを裏付けるための証拠を集めたり質問を作るようになる弊害があったりする。

それを避けるためには、仕事のサンプルを入手して評価するとか、具体的な状況に陥った時にどう対処するのかを質問するほうが良い。

通常の人間関係でも同じようなことが言えそうだ。新しく知り合った時に、すぐに仲良くなるには具体的な状況を思い浮かべてもらって、どのような行動をとるのかを聞き合ったりすると良いのかな。

使える直感と、そうでない直感

以前に経験したものと似ている状況であれば、直観は役に立つ。専門家が、その専門分野で直観を活かして物事を解決していくのがそれだ。向上するために、行動を観察して批判的に分析し続けると見えてくる。

教授に教授が知らない研究分野の話をする時、数式を見せたら直感で理解してくれるので、数式がものごとを語るうえでの共通言語なんだなと実感する。

専門分野外でも被っている分野なら、自分の知識を活かして理解を進めることが出来るのだろう。

選択肢が多いのなら、分類して分けまくればいい

人は選択するものが7個以上に増えると、ストレスを感じてしまい選択をしたくなくなるようだ。こういう時はものを分類して選択を絞っていくことで選択を気楽に出来るようになる。分類の数が多いのは問題ない。

商品をお客さんに勧めるときには、商品の性質で分類することから始めたのを思い出す。「あっさりした味が良いですか?濃いのがいいですか?」と言ったのからどんどんと選択肢を削っていき、さいごに2、3卓に絞る。注文を決めるのがこちらも楽だった。

これは普段の生活でも適応している。前に分類しておくと次に選ぶときに更に楽になるので、分類する癖をつけるとすべての選択が楽になる日が来るのではなかろうか。

他、参考

www.ted.com

気になった人、こと

ポールエクマン教授

「絶対に見てはだめ」と言い聞かせ、大事そうな本に見せて子供に好奇心を与える。

 

*1:就職先を選んだ当時の理由、何年か経ってもう一度聞いた就職の理由を比べていた。

*2:気を付けよう。